箱木の千年家

箱木家は古くからこの地の豪族であったと伝えられ、代々庄屋をつとめた家柄です。
家系図や文書によると、遠い先祖は中大兄皇子とともに大化の改新を成し遂げた
藤原氏の祖・中臣鎌足であり7世紀後半から続く家柄です。
「千年屋ト屋号ヲ被下」と江戸・元禄のころ代官・小堀仁右衛門から千年屋の屋号を下付され
千年屋と称するようになった旨を記す書き込みが系図にあり
丹生山田総鎮護職大同元年(806年)山荘造営
と平安初期の建築を伝える書き込みもありますが、移築の際に行われた調査により
主屋は室町時代初期の建築であることが解明されたそうです。
江戸時代中期に座敷が建てられ、江戸末期に一つの屋根に納めた合成建築であったという
事実も明らかになりました。
いずれにしても、箱木の千年家は民家としては破格的に古い形式をもつ現存する日本最古
の民家であることが確認されています。
昭和42年国の重要文化財に指定。
呑吐ダム建設による水没を前に昭和52年7月より解体・移築工事が行われ
現在の高台に復元されました。
移築の際には主屋と座敷をそれぞれ建築当初の姿に分離・復元して再建されています。
箱木家は現在は居宅を別にして一般公開しています。


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