再度山大龍寺

再度山の南麓に位置する大龍寺。
寺伝によれば、称徳天皇の勅命で768年に和気清麻呂が創建・命名したといわれ
当初は摩尼山と称した。のちの延歴年間(782〜806)、入唐を前に弘法大師が当山
に登って求法の成就を祈り、帰朝の歳にも再び修法に訪れたことから再度山と名を改めた
という。一説には、渡唐時に弘法大師の船を護った大蛇が、帰朝後の入山の際にも姿を表した
ため大龍寺の名が付いたともいい、再度山東の谷が蛇ヶ谷と呼ばれるのはその大蛇に由来するとか。
如意輪観音と伝えるご本尊の菩薩立像は、奈良時代に造られた神戸最古の仏像として名高く
高さ1.8m。頭頂から蓮華座までを含めた完全な一木造で、国の重要文化財に指定されている。
大龍寺はそれ自体が赤松氏が築いた多々部城で、のちに円心の嫡子・範資や弟の則祐が諸堂を
再建、田地や山林を寄進して中興したという。
現在の緒堂は江戸時代初期のものである。

戻る

inserted by FC2 system