武庫川ユリカモメウルトラ70kmマラソン

                          2004.05.03

マラソンを始め、フルを走るようになっても、走り終えると膝は痛いし筋肉痛になるしで

完走することが精一杯の状態でした。

周りを見渡すと、トライアスロン、デュアスロン、ウルトラとバラエティーに富んで

きましたが、私には程遠い、別世界に思えました。

泳げない身にとっては、ウルトラは唯一可能性のある世界であったかもしれないけれど・・。

そんな時に臨んだ2002年のNAHAマラソン。

ファンランで思う存分に楽しく走って、マラソンのまた違った楽しみ方を覚えたと同時に

翌日に体が元気なのも新たな発見でした。

これ位のペースで走りつづければ、ウルトラも行けるのかな?と考えたものでした。

単細胞の私はそれをきっかけに、それまでの不調を忘れるかのように走りました。

案の定、年明けには故障し、おまけに、ヘルニアの宣告。

最悪の夏場を乗り越えて、秋から心を入れ替えて、再び練習に励む。

徐々に休日の練習距離を伸ばし、40km前後を走れるようになってきた。

速く走るのではなく、長い距離を走っても

脚がダメージを受けないように、膝も痛くならない、それを目指した練習でした。

夏場から飲み続けるようになったサプリメントの効果もあってか、膝もしっかり

してきたようで、40km走の翌日も、脚が元気であることが多くなってきた。

自分の中でようやく、ウルトラの世界が、おぼろげながらにも見えてきたように

思いました。

武庫川を手始めに選んだのは、距離は70kmであるけれど、河川敷の周回コースで

ある意味で、かなりきついと聞いていたので、決めました。

苦手の周回コースで、単調な河川敷は、私には格好の挑戦大会と考えたのです。

 

当日。

5時起床。6時過ぎに家を出て、7時半過ぎに会場に到着。

受付を済ませ、参加賞を貰って、先に来ていたみやけんさんと合流。

周りを見渡せば、顔なじみの人々がいるいる・・。

最後のトイレを済ませて、スタートラインに並ぶ。

普段のレースだと、少しでも前にと思うけれど、今日はそんな気は更々なし。

8時30分スタート。

走り始めても、普段の大会みたいに、ダッシュという雰囲気はない。

この前から少し気になっていた、膝あたり、走り始めると、なんと

右も左も、微妙な感触。焦ってみても仕方がないし、ボチボチペースで様子を見る。

カンカン照りというほどではないけれど、「いい」天気。

最初の折り返しまで約4.4kmだけど、遠くに感じる。

当然のことながら、まだまだ余裕の走り。

今回のレースで立てた目標は、3,40kmまで5:30ペースで行って

後はなんとか6:00位で粘って行けたら・・。

予定ゴールタイムは6時間後半。

ようやく走り終えた1周目。思ったよりも長く感じた。

スタート地点を通り過ぎて600mほど走るのが、意外としんどい。

1周目。

〜4.4km    23:59

4.4〜8.8km 23:52

8.8〜10km   7:55 55:47

1周目を終えた頃に、膝は半分麻痺したのか、馴染んできた感じで

取り敢えず違和感はなくなる。

足元は土。脚に余分な負荷をかけないようにと思って

できるだけ端っこのコンクリートの部分を選んで走る。

K氏にスタート前に「ゆっくりね」、15km付近でも「ゆっくりね」と

重ねて言われる。ペースが速いのかなぁ、と少し考える。

自分で決めたペースが無謀であった事にこの時点では気づいていない。

2周目。

10〜15km  28:07

15〜20km  27:58

当初設定したペースでほぼ走れている。

しかし、25kmを過ぎたあたりから、脚が少し重い感じに。

ただ、腰から来ているのではないので安心。

周回を重ねるごとに、ある程度、ランナーを覚えていく。

と、同時にコースアウトする人もでてくる。

私の知っている人で完走したのは、メグさんとだいじゅさんくらいと違うかな。

3周目。

20〜25km  28:35

25〜30km  28:37

エイドは2ヶ所。スタート横と3.5km(?)あたりに。行きも帰りも利用

できるので便利だけど、話に聞く100kmなんかのエイドと違い

フルのエイドと同じ感覚。それでも、必ず寄って、しっかり飲んで食べてを励行。

むいむいの母さんが言っていた梅干もしっかりよばれる。

オレンジ、黒砂糖、アンパン、塩、バナナ、おにぎり、チョコ、リンゴ、イチゴ等。

4周目に入って、脚に疲れが出てきたのがはっきり判るようになってきた。

30〜35km  31:33

35〜40km  36:16

40kmを過ぎてからが今日一番の地獄だった。

走る上で、歩くというのは、一種の罪悪感があって、歩いてはいけない

或は、歩かないように心掛けていた。

だが、ウルトラをこんなペースでもし走り続けたら、最後まで脚が持たないと思った。

ならば、歩きを入れて、脚の寿命を延ばすしかない。また、それによって

脚が少しは元気を回復するのでは、と思った。

ここで、K氏の言葉の意味が呑み込めた。

結果として、50代の表彰者の4〜6位あたりのタイムが6時間後半であったのだから

タイム設定は速すぎた。

この間の10kmはもうかなり歩きを入れた区間でもあった。

でも、その切り替えがよかったようです。

ゴール後周りのウルトラ経験者全てが、それが正解!と言った。

40〜45km  40:10

45〜50km  39:06

6周目に入る前のエイドで鉄人28号さんに勧めてもらったコーラ。

炭酸は良くない、と漠然と思っていたけど、これが美味しくて

少し生き帰ったように思った。また、あとで、ちゃんと調べてみます。

ここから、応援に来ていた青馬会のマーちゃんが10kmを併走してくれた。

先ほどまで、あれほど枯渇しかけていたエネルギーが、なぜか甦ってきたようで

歩きもなく、しっかりと走れた。

マーちゃんが一緒に走ってくれたことも、影響していると思うけれど

ウルトラではラスト近くになると、脚が復活することがあると聞いていたけれど

ほんまにあるんやぁ、と思いました。

50〜55km  32:35

55〜60km  34:03

スタート地点でラスト1周の目印となる、赤いタスキをかけてもらい最後の1周にでる。

立ち寄ったエイドでも、ゆっくりして行きなさい。這ってでもゴールできるよ!と。

最後のエイドで@hieveのだいじゅさんとご対面。おたがいすっかりお疲れモード。

ラストファイトを誓って、ゴールを目指す。

スタート地点にようやく戻ってきたら、みぞさんの姿が・・。

調子が悪くて、練習会に行かずこちらに出向いてくれました。

ラスト1km余りをこれまた、併走してくれました。

最後の力を振絞ってゴールを目指す。

60〜65km  38:10

65〜70km  34:47

トータルタイム  7:35:49

 

長かった。遠かった。しんどかった。

10kmのコースを7往復。変化に乏しいコースはきつかった。

現実は甘くなかった。

「フラットだから楽=狙える」は無知なる人間の考えることだった。

目標を完走に切り替えてから、ウルトラの楽しさを少しは味わえたかなと思う。

まだまだ、走りが未熟だとも思った。

フルなどとは又違う顔ぶれが多かった。ここでは、全くの「初心者」。

 

しばらくは、ゆっくり休みます。次なるステップは白紙です。

 

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