福知山マラソン

                         2003.11.23

初めてフルを走ったのが、この福知山マラソン。

それだけに思い入れもあるのですが、最近はあまり相性がよくありません。

フルを走るのは8月の北海道以来ですが、途中リタイアーということを考慮すると

実質的には3月の荒川以来というのが正解のように思います。

春先に思いもよらぬ「ヘルニア」と診断され、なかなか思うような練習もできず

結果もついてこない日々が続いていました。

それでもヘルニアに「慣れてきた」のと、毎日しっかり続けたという訳ではありませんが

少しづつストレッチや筋トレの効果も出てきたのか、徐々にそれなりに走れるようになりました。

練習量が落ちて、脚力も落ちてきているように思えたので

9月以降は週末のランはできるだけ長い距離を、と考え30〜40kmを

走るように心がけました。

ゆっくりなら、長めの距離をイーブンで走れるようになってきた矢先に

右太腿の裏に痛みが走りました。銀山湖の2日前でした。

そのうちに、右の足首も炎症をおこし、青垣の前日に近くの接骨院に行く有様でした。

 

当日、5時前に起床、食事とトイレをすませ、太腿の痛み止め用にボルタレンを飲む。

6時前に明石駅で弘さんをひらって、一路福知山へ。

ひとつ手前の春日ICで降りて175号を北上。さしたる渋滞もなく

7時40分頃に会場に一番近い河川敷の駐車場に到着。

事務局から送られてきた駐車券は街中の6番でしたが、おぎちゃんのご好意で

ここの駐車券を譲っていただきました。

 

受付を済ませ、いつもの体育館入口右側に「場所」を取る。

時間の経過とともに続々とメンバーが集まり、顔を出してくれる。

名古屋のスケさんとも無事会うことができました。2月の犬山、宜しくお願いします。

タラさん、不安と緊張でいっぱいのようだったけれど、今朝の顔は「やる気」に見えた。

 

着替えも済ませ、10時前に召集場所に移動。

低い気温の予想にびびっていたけれど、それほどでもなく少し安心。

10時30スタート。ロスタイム、約1分。

スタートしてすぐに左折し坂を下るものの、いつものことながら思うように走れない。

アップと思えば丁度いいペースかもしれません。

2km付近でクラブの東さんに会う。体が重そう。最近あまり調子はよくないみたいだったし。

音無瀬橋を渡りながら、駐車している自分の車を発見!。(余裕か、気が散漫か)

5km手前の折り返し付近でうららさんを発見。

先週東京国際を走っているし、今日はゆっくりペースなのかな。

5km 24:35。

ちょっと遅い気もするけれど、焦ることはないと自分に言い聞かせる。

 

走りのリズムはまずまず。

薬を飲んだせいで、太ももの痛みが殆どない分、走りやすい。

むいむいさんを発見。失礼ながら「あっ、むいむいやぁ!」と呼び捨てでした。すいません。

一年ぶりのフルでペースがわかりません、とむいむいさん。

がんばれよぉ〜、と背中に声援を送る。

橋を渡って、市街地と分れて、由良川沿いに出る。

復路の40km過ぎにあたる場所だが、どんな状態で帰ってくるのかと、ふと思う。

去年改めて思ったのが、最初と最後の坂が強烈な印象となっているものの

道中も小刻みに微妙なアンジュレーションがあるということでした。

勾配に敏感になるのは、それだけ走力

体も温まり、マイペースで走れるようになってきて

5〜10km 23:21。

前半の目標としていた23分には届かないけれど、しっかり走れているから満足。

 

春先に勝田、荒川と続けて足にマメができて、それ以来右足裏にはマメ防止ようのシールを

貼って走るようにしています。

今日は間違えて少し厚めの方を持ってきたのですが、それで違和感を覚えたことはなかったので

今朝貼って走り始めたものの、その部分が足底に当たる感じで、少し痛い。

快速亭の人が沢山走っているようでここまでで3人に出会った。

むいむいの母さんに会う。声は掛けられなかったけれど、手を振って挨拶。笑顔の返答でした。

10〜15km 23:39。

 

最近はだいたいここからが問題となります。どれだけペースが落ちていくか。

16km付近で辛抱たまらんで、バス停のような場所にベンチを発見したので

座ってマメ防止のシールをはがす。

これで、足が元にもどればいいんですが。

ラップを取り、時計を見るのは5km毎。それも、確認の意味で。

1km毎に距離表示はあるけれど、ラップも取らないし時計も見ない。

自分の脚を信じて、自分のペースで走ろうと思っているので。

気持ちの中では、とにかくイーブンで淡々と走ろうと心がけました。

15〜20km 25:42。

少しペースは落ちた。

それでも、自分の中では結構気持ちよく走れているので、あまり気にしない。

 

折り返し付近で快調に走るMAKOTOさんとすれ違う。

いつもに比べると遅いペースの感もするけれど、最近の走りこみからくる自信で

後半に崩れる心配がないからだろう。ガンバレ!。

折り返しを過ぎてしばらく行くと25km。

漠然と今日はなんとか完走できそうだと思う。

20〜25km 28:09。

 

私にとってはこの当たりからが、本当のレース。

途中経過ながらも、ハーフの通過タイムは先日の青垣の記録を上回っている。

調子がいいのか、オーバーペースなのか、それが問題。

ペースが落ちるにしたがってどんどん抜かれる。

今までだと、くそぉ〜、がんばるぞぉ、思っていたけれど

今回は不思議とそんな気持ちにならない。

抜いた抜かれたよりも、とにかくゴール目指して走ること、それが目標。

人に勝つことよりも、自分に克たなくてはと思う。

25〜30km 31:35。

 

落ちかけたペースは奈落のそこに落ちるようにどんどんと落ちていくのに

今回は30km過ぎで、タイムは別にして、いい感じ、いいペースで走れました。

最後まで続かなかったから、駄目ですが、ふとロング走の効果かなとも思いました。

疲れてくると、エイドが待ち遠しい。

それと、給水所まで500mの看板から300mまでの看板が異常に短い所も

あったりして、嬉しかった(?)です。

ぜんざいのお汁、チョコレート、バナナ、ミルクコーヒーとしっかり頂きました。

疲れた体に甘いものはたまりません。

遅いなりに順調だった走りが、35km手前付近から、腰に異変。

左の腰に痛みが走る。今まで経験したことのない痛み。

30〜35km 31:22。

この5kmは自分なりによく耐えたと思っています。

今日の中で「一番の走り」が出来た区間でした。

 

あと7km。

最後の関門まで2km少し。しかし、腰は痛い。

手を添えて痛みを押さえるも、もうどうにも思うように走れない。

立ち止まる回数が増えていく。しかし、立ち止まっても、歩くことはなかった。

今回のレースに向けて掲げた目標は「完走」と「サブ4」。

完走はゴールするということではなく、歩かないということです。

だから、意地でも歩くまいと・・。

最後の関門、37.3kmを通過。もうここで止めようかとも思ったけれど

ここからなら歩いてでもゴールできると思うと、立ち止まらずに前に向かって走りました。

40km手前で4時間のペースアドバイザーの集団に抜かれる。

35〜40km 36:17。

 

もう、精も根も尽き果てていく感じ。

なんで、こんなにしんどい思いまでして俺は走っているのだろうと思った。

止めれば楽になるのに、それでも走りつづける自分。

ゴールが近づくにつれて、それこそゴボウ抜きのような感じで

最後の頑張りを見せるランナーにおいていかれる。

最後のあの長い長い坂を登りながら、お恥ずかしい話ですが

こんなにしんどい思いをしながらも走る続ける自分がすごくいとおしく思えて

もう、半泣き状態でした。

40〜ゴール 18:38

ゴールタイム 4:03:23。

ゴール目指して走ることにこれほど感動したのは初めてです。

そして、フルで歩かなかったのも初めてです。

タイムは悪かったけれど、妙に充実感のあるレースでした。

 

集合場所に戻ると皆もう着替えが済んでいる。

仕方のないこととは言え、やっぱり悔しいなぁ。

それでも、いろんな意味で辛いレースではあったけれど

走ってよかった、走れてよかった、マラソンやってて良かったとつくづく思った一日でした。

 

道が混むので早々に失礼して、4時前に帰路に。SAで休憩しながら、弘さんを

駅まで送り届けて、6時過ぎに無事家に到着。

 

荷物を手早く片付けて、帰るのを待ってくれていた家族と夕食。

疲れた筋肉の回復に蛋白質がいいからと、スズキの焼き魚を2匹も用意してくれました。

「完走できてよかったやん。調子よくないから、バスに乗るんやないかと心配してた。」と女房。

「人に刺激をもらうのはいいけれど、マラソンを長く続けるなら、勝った負けたより、体の

ことを考えてネ」

「私としては、体が心配やからやっぱりウルトラは止めて欲しい・・。」

私の「専属トレーナー」でもあるし、アドバイスは的確なだけに、素直に聞ける。

練習で「ゆっくり40km走」が出来るようになってきたので、来年はウルトラデビューを

考えていましたが、今回のこの腰の痛みは、少なからずショックでした。

それでも、行くとは自分でも言えません。

取り敢えず、来月のNAHAでゆっくりランをして、その結果で考えようと思います。

 

「仕事大好き」「お酒大好き」のただのおっさんが、「マラソン」という良きパートーナーに

巡り合えて良かったと思ったレースでした。

どんどんと記録を伸ばしサブ3.5が目標だった頃はサブ4なんて、普通に走れば達成できると

心の片隅になめた所があったように思います。

今、こうした現状に向き合ってみて、健康のために走り出した頃の気持ちを思い出して

新たな気持ちでマラソンに取り組もうと考えています。

末長くお付き合いしたいから、無理は禁物、無茶はできない。

フル100回出場を目指して細く長くやろうかな・・。

戻る

inserted by FC2 system