2002年 北海道マラソン      2002.08.25
 
 夏に弱いので、「半分走れたら」、と言いつつ内心は何とか
 ギリギリでも完走できるのではないかと、思いながら
 出場した去年の北海道マラソン。
 そんな甘〜い期待はものの見事に打ち砕かれ、30km手前でアウト。
 マラソン大会で初めての「リタイアー」でした。
 そのリベンジをと、練習を重ねたものの、春先から足は思うように
 動いてくれないし、おまけに盆前に右脚を痛めて、1週間1歩も走れず。走らず。
 大会の1週間前に脚の状態を確認して、出ることを決めたものの、練習が軽めで
 あったことは否めない。
 今年の北海道は冷夏だったそうで、夏日は2,3日しかなかったとか。
 大会前の1週間ほども20度前後の毎日。完走を目指すには絶好のチャンスで
 あるけれど、いかんせん、足に自信がない。

 私が描いたランニングプラン。
 25`までは、5`24〜25分で走り、25`を2時間〜2時間5分で通過。
 その後は`6分ペースに落ちても、40`3時間30分から35分。
 残りはを15分で走って、トータル 3時間45分から50分でゴール。

 前日

 飛行機が朝一番の便なので、5時前に起床し電車とバスを乗り継いで伊丹へ。
 搭乗手続きを済ませてお茶でもと、散歩していたら、5分後の飛行機に乗る
 納豆太郎さんとバッタリ。お茶を飲みながらしばしくつろぐ。
 8時20分の飛行機で一路、新千歳へ。
 新千歳は雨。少し肌寒い感じ。電車で札幌へ移動。雨は上がる。
 駅構内の店とサッポロファクトリーで頼まれていた土産を買い発送。
 その足で、受付会場の中島公園のパークホテルに向かう。
 谷川選手と間野選手のマラソンクリニックを聞いて、ホテルにチェックイン。
 荷物をほどき、明日のウエアーの用意をすます。
 5時頃夕食の店を教えてもらおうとひゃくさんに連絡を取ると、ご一緒にどうぞ
 というこで、お言葉に甘えて、ガヤさんと3人で狸小路で食事。
 アルコールは控える。生物も控える。少し神経質になっている。
 ホテルに戻りメールをやりとりしたり、掲示板にカキコしたりした後
 9時過ぎにはベッドに。

 当日

 睡眠はそこそこ取れて、早めに目が覚める。ところが、昨日の寝る前後と
 朝ホテルを出るまでにトイレに計5,6回いく羽目に。ちょっと弱気になる。
 真駒内に向かう地下鉄でひゃくさんと偶然会う。
 会場では、いつものメンバーの他、呑んべえRCの人たちとも顔を合わせる。
 着替えを済ませ、パン、カロリーメイト、ポカリ、おにぎり、ゼリーを次々に食べる、飲む。
 荷物を預け、競技場内へ。金土と走っていないせいか、足は思いのほか軽く感じる。
 アップは軽くすませ、ストレッチも軽く。
 今回は2週間前のことを思えば、スタートラインに立てたことを感謝せねば。

 12時10分
 いよいよスタート。集団で競技場を1周したあと、外へ。この時点では足は軽く思えた。
 公園を走り抜け、通りに。気温は22度前後。風が思ったよりきつい。
 去年も思ったが、今年もやっぱり最初の5kmが長く感じる。
 〜5km   23:45
 
 走っていて、意外とコースを覚えているのに自分でもびっくり。飛ばすつもりは毛頭ない
 けれど、足はスムースに動いている。走っていると気温の低いことのありがたさを実感する。
 〜10km  23:26  10km  47:16
 
 最近しっかりとロング走が出来ていないためか、早くも足の疲れを感じ出す。
 15kmまではだらだらと上りが続くけれど、今年は追い風が吹いていて少し楽。
 それにしても沿道の声援が途切れることがない。
 ありがたい。それを味方にと、歩道の際を走る。
 給水所では必ず、水をかぶり、飲み、体にかけ、スポンジで首の後ろを冷やす。
 又給水所の端から端までの間を歩いて気分を変え、足をほんの少しでも休める。
 〜15km  24:29
 
 白石付近で女房の友達が声援してくれているはず。兎に角、そこまでは行こう。
 そんな気持ちになるほど、ピッチは上がらない。
 15km過ぎたあたりから両足に少し痺(しび)れがくる。重い。少しの起伏も堪える感じ。
 ビリでもいいから、完走したい、完走しよう。それだけを考えて走る。
 〜20km  25:18  10〜20km  49:47   20km  1:37:03
 
 やっぱり疲れている。20kmのラップを取るつもりが、ストップボタンを押してしまう。
 慌てて、リセットしてラップを取り直す。
 20kmから25km付近は今までに比べると少し沿道の人出が減る。それに比例する
 かのようにピッチが落ちていく。
 それでも、このペースで行けば去年の関門は突破できそうな所まできた。
 「今年は涼しい」がプレッシャーになってくる。これで完走出来なければ・・・!?*△□、と思う。
 足の調子を考えれば、無理の可能性もあるのに。
 〜25km  26:58
 
 去年はこの辺りから先の記憶があまりない。今年は、まだ遅いけれどまともに走れている。
 疲れた頭で必死に関門時間と自分のペースを比べる。25km通過時点で何とか当初の予定に
 近いタイムで来ている。と、言うことはここからキロ6分のペースまで落ちても40kmは通過できる。
 そんなことを考えながら走っていると、5kmが滅茶苦茶長く感じる。
 去年通過できなかった30kmの関門もなんとかクリアー。
 この時点でよっぽどのことがなければ完走できると思えた。
 後半になって疲れた体に風が追い討ちをかけるように吹きつける。
 〜30km  27:58   20〜30km 54:56   30km   2:31:59
 
 30km通過の時にまたもやラップを取り損なう。関門時間はほぼ頭の中に入っているので
 時計を時刻表示に切り替える。ここからは、未知の世界。距離感が全く判らない。
 時間を気にし、距離を気にするから、ますます1kmが長く遠くに感じる。
 給水所、もう後ろから数えた方が早い部類にいるから、まともに水がない、スポンジがない。
 1ヶ所ではひしゃくで水をもらった。
 35kmを通過。沿道の人たちはもうちょっとやぁ、と言ってくれるけれど
 走っている自分には、先が見えない感じがする。時計を見る回数が増える。疲れた頭で残り
 時間とペースを計算する。ペースは確実に落ちている。
 くねくねと道を曲がりながら、ようやく大通り公園に出る。
 もう少しで40km。完走できそうだ。ゴールまで後3kmの表示。あと1km走れば完走できる。
 40km通過。やった!。これでもう完走は間違いない。隣のランナーに思わず
 「もう関門はないんですよね?」と聞いてしまう。嬉しくて、安心して、つい歩いてしまう。
 もう歩いても大丈夫。
 〜40km         30〜40km 1:01:40   40km 3:33:39
 
 程なく、右に曲がり駅前通りに出る。これをまっすぐに走って行けば中島公園が見えてくる。
 声援も一気に増えたし、歩いてなんかいられない。ゆっくりでもしっかりと走る。嬉しい。
 夢にまでみた、中島公園が目の前に。ゴールまで700mの看板。
 公園内をゴール目指して走る。でも、この700mが長かったなぁ。
 ついにゴール。小さくガッツポーズ。
 〜42.195km   13:09
 ゴール 3:46:48
 
 今年のビールは最高に美味かった。でも、不思議と酔わなかったなぁ。 
 
 最後まで諦めずに走りつづけて、本当によかった。 
 脚の調子は決してよくなかったけれど、「涼しい」が走る上では「追い風」になった。
 けれど、それで駄目ならと思うと、逆に「向かい風」にもなった。
 完走する喜びを久々に味わったように思う。
 
 秋から冬に向けて課題と目標も見えてきたので、9月からまたじっくりと練習します。
  
 
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